のと鉄道
2013年 09月 11日
9日、18切符の残り一枚を使って、のと鉄道に乗りに行ってきた。
若いころ、まだ国鉄だった時代に、奥能登まで鉄道に乗り、バスを乗り継ぎ輪島まで
輪島からまた鉄道に乗って、能登半島をぐるり一周するひとり旅を計画したのだが
理由は忘れてしまったが、計画しただけで実行できなかったのだった。
過疎化と道路網が充実し、のと鉄道は穴水から向こうは廃線となった。
ああ、もっと早くに乗っておけば良かったと残念に思う。
せめて残りの路線に乗っておかないと、いつ廃止になるか分からないと思い
この旅を計画した。
行ってみて、なるほどこれでは存続は難しかったのだろうと納得する車内だった。
昔、こんな本を定期購読していて
毎月届くと、穴があくほど眺めたり読んだりしたものだった。
(今でも時々見ているが)
ここに載っている小説を読み、背景となっているその土地を訪ねよう。
そんなことを考えていたが、若いころの興味は次々と変わっていき
いつの間にか忘れてしまっていた。
能登半島の旅も、水上勉の何とかいう能登を題材にした小説を読んで計画したのだった。
東海道線、北陸線、七尾線、のと鉄道を乗り継ぎ穴水までを往復する一日旅
良いお天気だった。
雨上がりのせいか、空気が澄んでいて車窓に山並みがくっきり、緑色の濃淡がよくわかる。
田んぼの絨毯も黄金色。
北陸線に乗り換えると、自転車を輪行する若者が数人
大きなカメラを提げた若者もちらほら
ひとり旅と思えるおじさん達(多分同年代)もいる。
年配のご夫婦も数組
ふふ、みんな18きっぷを持っている。
七尾線に乗り換えると乗客がバタッと減ってしまう。
のと鉄道は一両でもっと少なくなる。
その中で、
終着駅の穴水までいっしょだった青年がふたりいた。
目的はいっしょのようだった。
閑散とした構内や停車している車両を写真撮影したり
列車の通らない、穴水から向こうの線路を歩いたり
穴水までは海と言っても湾しか見えず
これより先のほうが、景色は断然よいのだろう。
海を見ながら走ったのだろうなぁ、と
やっぱりもう少し早く来るのだったと悔やまれた。
廃線は2005年だったらしい。
ああ、びっくりした~!
こんなところで(駅のすぐ傍)
この会社のロゴに出会うとは・・・
穴水村田製作所
昔は穴水電子と言ってたように記憶しているが
↑の本を購読していたのは
同じ会社(地元の)へ勤めていた時
その昔、わたしもここへテレックス(古っ!)を何度か送ったことがあるような
わずか4年ほどお世話になっただけだが
この社名を目にすると、瞬時に反応してしまう。
帰りの列車では、珍しく居眠りすることなく
三浦綾子さんの本を一冊読んでしまった。
by mariko0204
| 2013-09-11 22:19
| 旅