小浜線に乗って
2011年 04月 08日
こんな時期に旅なんて、と思ったけれど
譲ってもらった18きっぷを無駄にするのももったいなくて
またひとり小浜線に乗ってきました。
小浜線は通常でも本数が少ないのに
間引き運転があってさらに少なくなり
ふた駅ぐらいは降りて散策でもと考えていたのですが
そんなことをしていたら
その日のうちに帰れなくなるところでした。
若狭本郷という駅で降りて
次の電車までの3時間余りを目的の場所で過ごし
あとはただ電車に乗るだけの旅でした。
用事は
小浜線に乗って日本海を見る、のと
水上勉の若州一滴文庫へ行く、ことでした。
若いころ
水上勉の小説をわりあいよく読んだ時期がありました。
暗くてむずかしい内容であったけれど
湖北や京都を舞台にしたものが多く
知った地名に小説を膨らませた乙女心(^_^;)から
興味を持ったのかもしれません。
小浜線はもっと日本海にそって走るのかと思っていたのですが
わりあい内陸を走る個所が多かったです。
二両の列車で各駅停車のゆっくり旅は
いつものように車窓の風景をゆっくり見られ
楽しい時間ではあったのですが
驚いたことが一つありました。
若狭原発銀座、という呼び名があるほど
若狭湾一帯には原発が多くあったのでした。
美浜、敦賀、高浜 大飯と。
おとなりの県なのに
わたしは美浜しか知りませんでした(^_^;)
駅の名所旧跡の立て看板には原発の案内も書かれていて
その地域にとって
原発は名所なのか、と驚きました。
わたしはこれまでよく知らずに
電気だけは便利に使わせてもらっていたのですが
このたびのことで
あちこちのブログに紹介されている情報を読んで
いろいろ教えてもらっています。
ほんとうに知らないことばかりで
いかに関心がなかったか、と
少々反省をしています。
美浜原発もずいぶん老朽化しているそうです。
若狭本郷の若州一滴文庫は
こんな道をテクテク歩いて往復しました。
風のきつい日でしたが
知らない田舎道を歩くのは
なかなか楽しいものでした。
震災後来館者が少なくなったそうで
その日はわたし一人
ゆっくりのんびり見せてもらって
職員さんが
いろいろ丁寧に教えて下さいました。
持って行った水上勉の本に
若狭本郷界隈のことが書いてあったが
半世紀前のことで
あたりまえですが
その景色は全然見当たりませんでした。
by mariko0204
| 2011-04-08 21:55
| 旅